からだは『差』が苦手。「すごく寒い」ことより、「突然寒くなった」ことが苦手なんです。気圧も、低気圧に急になることでびっくりします。『差』に対してからだの温度や圧を調整するのにエネルギーが必要だからです。
ですので「まだ10月」と言わず、靴下やあったかグッズを使ってしっかり温めてね。
— 笹森 香納子【アトピーセミナー】10/30 (@kanoko_sasamori) October 6, 2022
人類が進化してくる中で、私たちの生きる上での最大のストレスって「外敵」と「自然の環境」だったわけです。
寒けりゃ風邪ひくし、雨ふりゃ風邪ひくし、
雪ふりゃ死ぬし、熱けりゃ死ぬんです。
人間の体は一定の体温、内圧でいることが必須で、これを恒常性(ホメオスタシス)…なんて言い方をします。
で、この恒常性を保つためにからだで使われるの一つは『内分泌系』です。
恒常性のための臓器
内分泌系の代表的な臓器はご存じ
・甲状腺
・副腎(ご存じコルチゾールを出してくれる臓器)
などでして(だいぶ省略)
「気温が変わるよ〜〜!」
「気圧が変わるよ〜〜!」
の時に自律神経と共に真っ先に働くのもこれらの臓器です。(あと脳ですが、今回は割愛)
体温上げるのに代謝上げなきゃ
体内の内圧調整しなきゃ
寒さというストレスへのストレス対応しなきゃ
の必要なホルモンを分泌してくれるんですね。
タスクが増える、という見方
ということはですよ。
そもそも普段から、このホルモン分泌機能が疲弊している人はどうなるでしょうか?
日常の生命維持のためのホルモン分泌という業務
+
天候に対しての調整の追加の業務
とまるで
仕事のタスクがすでにさばききれていないで疲労困憊なところに
さらに「緊急」の仕事を追加される
という図が成り立つわけですね。
でも自然環境というのは緊急の仕事なので
優先度は、追加の業務の方が高い
これが体に起こっているわけです。
日常やっとこさ体調維持しているけど緊急のものがきて、日常の業務はそれどころではありませんよ。のパターンです。
体調にどう影響するか
アトピーの人は、日常的に血糖コントロールしたり、皮膚や内臓の炎症を抑えているのに使っているホルモン(主にコルチゾール)は気温と気圧などの調整に優先されるので皮膚の炎症が一時的に悪化(したように感じる)
副腎疲労や低血糖など頭痛や慢性疲労が主訴の人たちは気温と気圧などの調整に優先されるので頭痛や慢性疲労が悪化(したように感じる)
のですね。
なので、
低気圧のせいでこの体調不良になっているという反面
そもそも日常的に体がストレスに対応し続けて疲労状態
もしくは
からだに余力がなくなっている可能性がある
ということも考えられますね。
うまく外部委託する
じゃあどうするか。
既に低気圧や気温が下がっている渦中であるなら、まずは「体が悪くなった」と不安にならないことです。
「(そもそもの状態はあるけれども)全部低気圧のせいだな」
と思うこと。
なぜなら「体調が悪化した!!!」と思い不安になるだけで、からだに対して追い緊張を強いることになり、ストレス度が高まるからです。
自ら緊張を増やすことをしなくていいよ〜。ということ。
もう一つは、からだ内部で調整している仕事を外部委託してあげましょう。
体温を上げるのを内分泌系任せにせず、靴下、カイロ、湯たんぽ、厚着などをして
「お仕事大変でしょう。わたし、少し貰うからね〜」と
まるでできる先輩が救いの手を差し伸べてくれているようにしてあげるのです。
血糖のコントロールをコルチゾールやアドレナリン任せにせず、補食する。
血圧ポンプに必要な下半身を、着圧靴下やスクワットなどでバックアップしてあげる…
などです。
シンプルに、からだが対応しなきゃいけない業務が減るので、その分楽になりやすい。(低気圧の影響を最小限にできやすい)
やることやって、考えすぎないのも大事
季節の変わり目は、気温も気圧も大きく変わりやすいですから、「何が外部委託できるかな」という視点をお忘れなく。
それから、やることやったら「全部低気圧のせい」「低気圧終わったら、また動き出そう」くらいに捉えていてもバチは当たりませんよ。
※今回は簡単な概要を支えめることを意識した記事にしてみました
コルチゾールがなんの機能を担っていて、甲状腺が何を担っていて、自律神経が低気圧に働くのか。内分泌系って?の詳細は触れません。